お節料理も様々なバリエーションの広がりをみせている近年ですが、お節料理に欠かせない三種の祝肴について書いてみます。
関東圏では、数の子 田作り 黒豆
関西圏では、数の子 田作り 叩き牛蒡
黒豆には、マメに働け健康な暮らしが出来るように…との願いを込めて。
田作りには、鰯が畑の肥料であった背景により五万米(ごまめ)や田作りと呼ばれ五穀豊穣の祈りを込めて。
数の子は、ニシンの卵で多くの卵を産む事から子孫繁栄への願いを込めて。
たたき牛蒡は、根を深く張る根菜類である事から家が代々続き、たたいて身を開き開運への願いを込めて。
三種の祝肴に込められた願いは、大地の恵みを頂き人間が健康に働け、子孫繁栄を繋げていく先に、家や家族、地域、社会全体への繁栄が導かれるのだという古来からの大切なメッセージの様に感じてしまいます。
時代の変化を幾度も繰り返しながら、今この時代に改めてその意味深さと尊さを心に留めています。