あらゆる場所でドクダミを見かける季節ですね。
雑草に混じって群生して可愛いらしい白い花が咲いている様子。しかしながら、この名前ドクダミ?
ドクダミの名前は、「毒痛み」「毒留め」「毒だめ」がなまったものだという諸説の由来があるようです。ドクダミは、古来から生薬として重宝されていた植物です。十種類の薬の効能があるということから「十薬」と呼ばれるほどです。
ドクダミの生葉の臭気の成分は、デカノイルアセトアルデヒドという殺菌作用があり古来より火傷、化膿、傷の治療には生葉を揉んで治療に用いていたようです。また、乾燥させたドクダミの葉をお茶として飲用するドクダミ茶は、ゲンノショウコウ センブリと並び日本三大民間薬の健康茶にもあげられているほどです。味には特徴がありますが、解毒作用や利尿作用、便秘解消など様々な効果が期待され人気の高い健康茶とされています。
また、可愛らしい白い花に見えるドクダミの花は5月頃から夏にかけて咲き誇ります。白い花びらの様に見える部分は実は葉が変化した総苞片で中心の突出した黄色い部分のみが花なんです。
葉の成分の効能もこの花をつける頃が1番効果があるのだそうです。
今年は、初めて安心出来る場所のドクダミの花を摘んでドクダミチンキに挑戦してみました。
摘むたびに和ハーブの香りが広がります。摘む時間にも癒されます。
葉のみ、総苞片と花のみ、全て一緒に作るやり方は様々の様です。私は、総苞片と花のみで作ります。
- 汚れや虫など混じっていないか確認
- 熱湯殺菌して完全に乾燥させたガラス瓶に入れる。
- 果実酒用ホワイトリカーを投入。
(防腐作用も兼ねている為に、アルコール度数35度以上が好ましい。ウオッカで作る方も多いようです) - 毎日、瓶をふりドクダミが空気に触れないようにします。
- 強い殺菌作用のある成分デカノイルアセトアルデヒドの成分が抽出されると飴色になってくる。
- 使用する抽出液は、アルコール対応のスプレー容器に移すか、コットンなどで抽出液をつける。
(成分の抽出度にもよりますが、濃度の濃い場合取り出した後に薄めて使用も可能)
効能としては、虫除け、虫刺され、腫れ物、かゆみ止め
私が時感の音色の資料作りで様々な季節の花や野菜の効果を調べていくと、私たちは花や植物の色や形によって季節を感じ愛でる喜びを与えてもらえていた事、四季の変化に順応出来る栄養価を携えて旬の野菜たちが大地から姿を現してくれている事を改めて強く感じてきました。その自然の摂理に気付く事、古来の人が大地からの恵みの意味を汲み取り活かしてきた事を再び私たちが省みる事が大切な時代なのではないかと思っています。
このドクダミという和のハーブは、様々な万能生薬であるこの時期に姿を現す意味。ジメジメとした梅雨、そして暑さに向かう時期に大地より殺菌作用や解毒作用を授ける役割を持ち姿を現す。そんな事に気付くと愛おしく感じてしまうのです。
ドクダミチンキをたっぷり準備した今年の夏は、安心感を覚えてしまいます。
周りの方々にも配りたくなりそうです。