私の育った別府には、温泉を利用した温泉医療や温泉療養などの施設、湯治宿も多くあり温泉を利用した様々な回復法がある事がわかります。そのひとつの回復法飲泉による治療の記録は古くは日本書記にも出ています。明確な記述では、1738年の「一本堂薬選續」の文献に温泉飲用の効用や注意事項が記載されていたそうです。
現在の日本では、環境省が飲泉における利用基準と注意事項を定め、各都道府県の判断により飲用許可が出されています。また、海外に目を向けるとヨーロッパ諸国(ドイツ.イタリア.フランス.チェコ)の温泉地では、入浴と平行して飲泉が盛んに行われています。医療と密接な関わりをもち温泉医の処方により飲泉が行われているそうです。
多くのミネラルを含みその土地の温泉水の特徴ある成分が含まれている。その温泉水の効能により
温泉医が対応していく形式には日本よりも飲泉に対する意識は、高いのだそうです。
ここからは、あまざけの歴史になりますが飲泉と同じく日本書紀の記述に「天甜酒」を醸す。とありこれが甘酒のルーツではないかと言われています。1597年の「易林本節用集」では醸=甘酒との説明がはっきり記されています。1837年から68年頃の「守貞謾稿」には、江戸と京都.大阪の夏の商いで甘酒売りが登場してきます。この事から、古くから甘酒は庶民の間に広がり馴染んでいた飲料だった事がわかります。
甘酒は下記の二種類に分類されます。
1.米麹甘酒 (米+米麹+水)ノンアルコール
天然の甘さ
2,酒粕甘酒(酒粕+砂糖+水)アルコール1%未満
砂糖による甘さ
今回は、米麹甘酒を取り上げていきます。
米麹とは、米に麹菌を繁殖させたもののことで繁殖する際に様々な酵素を穀物の中に蓄え発酵に必要な栄養素、独特の香りや風味を与えます。
麹菌が作り出した酵素が、あまざけを発酵させていくのです。
炭水化物分解酵素(アミラーゼは、でんぷんをブドウ糖に分解し甘味を生む)
たんぱく質分解酵素(プロテアーゼは、たんぱく質をアミノ酸に分解し旨みを生む)
米麹甘酒の魅力として、原材料の米にはない栄養素や機能性成分が発酵の力により栄養の宝庫へと変化していくところだといえます。
甘酒の成分と効用 (麹の甘酒図鑑より)
①食物繊維、オリゴ糖が腸内環境を整える。
②免疫細胞の7割がある腸の環境が整い免疫力がアップする。
③ ブドウ糖がエネルギー源となり、脳や体の疲労を回復させる。
④アミノ酸、ビタミンB群が疲労や夏バテ回復に役立つ
⑤レジスタントプロテインはダイエット効果が期待されている。
⑥グルコシルセラミド、コウジ酸には肌の保湿や美肌効果がある。
この様に、私たちの体にとって必要不可欠な栄養素が多く含まれ、尚且つ既に体内で吸収されやすい状態になっている事が飲む点滴と表現される所以だと思われます。
上記で触れてきた飲泉と甘酒という古来からの先人の知恵をコラボレーションさせた別府温泉水あまざけ。これは、別府大学発酵食品学科の開発により、誕生しました。
まろやかな味わいのストレートタイプの温泉水あまざけは、そのままで十分美味しいのですが、お好みでミルクや豆乳、ヨーグルトを少量加えるとよりまろやかな味になります。魚、肉の下味や隠し味として、野菜を漬け込む事も。幅広い活用法はまだまだ未知数かもしれません。
私は、以前栄養豊富な甘酒を消化吸収が衰えていく高齢の祖母の食生活を補う為に、積極的に甘酒を取り入れていた経験があります。その経験から自分でも甘酒を飲む事が増えてきました。そんな私にとって温泉水の恩恵を含む甘酒は、幅広い年齢層の方にお勧めしたい!と思える飲料です。
(100ccから200cc程度の摂取で十分と言われていますが、ブドウ糖の状態で体に吸収される為に、高血糖に配慮しなければならない状況の方は飲む量や時間帯や食物摂取する順番にも気を配って下さい。)
お米の国日本米と米麹による伝統的発酵食品であるあまざけ。そして、火の国日本の大地の恵みである温泉水の壮大なるコラボレーションで生まれた回復飲料ではないでしょうか?
出身大学であり未来の伝統発酵食品を担う人材教育現場が開発した別府温泉水あまざけをこれからもAdagioは、応援をしていきたいと考えています。
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